書籍

むかし、むかし、あるところに・・・

以前どこかでそんなことを読んだことがあったな、と思いながらどこで読んだのかすっかり忘れていたことを、 家の書棚から抜いてパラパラとめくっていたら見つけたので抜書き。 「ねぇ、昔話って、話してるうちに、なんとなく悲しくなってくることない?」 グ…

小田部胤久『西洋美学史』

散歩をしていたら、大学生協の書籍部で見つけた本。 卒論の指導教官をしていただいた小田部胤久先生の新著。 概念史がご専門だから、まさしく真骨頂です。西洋美学史作者: 小田部胤久出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2009/05/27メディア: 単行本購入…

東浩紀が浅田彰に謝っている!(笑)

案件が立て込んできているので、少し気分転換に『思想地図』と喫煙所。 最初のディスカッションに東浩紀と浅田彰が同席しているというだけでも、 びっくりしていたのですが、冒頭の口火を切りながら「公式に謝罪」まで! このシンポジウム(註:1999年1月に…

『思想地図』vol.3

即買い。特集「アーキテクチャ」。 特に、ディスカッション採録と前半のいくつかの論稿がおもしろそう。NHKブックス別巻 思想地図 vol.3 特集・アーキテクチャ作者: 東浩紀,北田暁大出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2009/05/27メディア: 単行本(ソフトカバ…

『近代日本と三井物産』

少し体調を崩したのをいいことに、家でじっくりと本を読むことにした昨日読んだ本。 三井物産という会社が世界的にまれな形態である「総合商社」という形になった理由を、 草創期(明治前期)の事業展開や政府の政策をなぞったり、同業との比較で論じていま…

モース『贈与論』新訳

レヴィ=ストロースらに影響を与えたことでも知られる名著『贈与論』、 前々から興味があったのですが、邦訳は絶版、古本も高いという状況でした。 新訳が出ているのを目にして即購入。贈与論 (ちくま学芸文庫)作者: マルセルモース,Marcel Mauss,吉田禎吾,…

『縁遠さん』

仕事の資料探しのために行った書店で、行ったついでで歩き回ったら、 友人の著書を発見、即買い。 新刊が出ていたとは。 縁遠さん作者: 能町みね子出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2009/02/04メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 33人 クリ…

『クリスマス・エクスプレスの頃』

資料を求めて書店に行ったところ見つけた本。クリスマス・エクスプレスの頃作者: 三浦武彦,早川和良,高嶋健夫出版社/メーカー: 日経BPコンサルティング発売日: 2009/02/05メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 49回この商品を含むブログ (25件) を見る JR東…

『エスクァイア 日本版』休刊へ

また雑誌がひとつ消えます。 ライフスタイル誌「エスクァイア日本版」が休刊へ――広告不況深刻化で 国内ライフスタイル誌の先駆けとして80年代から発行を続けてきた雑誌「エスクァイア日本版」が5月23日発売号をもって休刊することが明らかになった。同誌発行…

土俵づくりと、共感のコミュニケーション

先日買った『オバマ現象のカラクリ』は2時間もあれば読めるものでしたが、 論旨が簡潔なのと、「オバマ現象」を例にしたことで非常にわかりやすかったです。 まとめてしまうと 「意識の多様化」は、二元論を前提とした旧来の「説得型コミュニケーション」を…

『オバマ現象のカラクリ』

案件が立て込んでいる最中なんですが、書店で見つけてbuy。オバマ現象のカラクリ 共感の戦略コミュニケーション(アスキー新書)作者: 田中愼一,本田哲也出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2009/02/11メディア: 新書 クリック: 9回この商品…

『文字講座』

いま、用あって書店に行ったら平積みになっていた本。ほしい。文字講座作者: 文字講座編集委員会出版社/メーカー: 誠文堂新光社発売日: 2009/01/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 27回この商品を含むブログ (15件) を見る「文字講座」。「文学講座」で…

『「場所」論』と「Pen」の最新号

これも、買うのを見送った本。「場所」論―ウェブのリアリズム、地域のロマンチシズム (叢書コムニス08)作者: 丸田一出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2008/12/22メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 32回この商品を含むブログ (14件) を見るサイバ…

『平成経済20年史』

先日買った紺谷典子『平成経済20年史』(幻冬舎新書)を先ほど読み終えました。 平易な文章ですが、意外と分量はたっぷりありました。 これまでの20年間を振り返って、声高に叫ばれた「改革」や「再編」、「規制緩和」、 「民営化」、「小さな政府」こそ、日…

『現代思想』と『ユリイカ』

書店で目にしてびっくりしたあまり、Twitterにも書いたのですが 青土社の雑誌2誌の最新号(臨時増刊号)がやばいです。 『現代思想』は「メルロ=ポンティ 身体論の深化と拡張」、 『ユリイカ』は「初音ミク ネットに舞い降りた天使」。 『ユリイカ』は増田…

『平成経済20年史』

週末に書店で平積みになっていたのを見たけれど素通りしていた本を買い、帰宅。 平成ももう丸20年。 昭和が終焉したのは、小学校2年のことでしたが、 前年の終わりから毎日テレビで報じられる「御容態」の悪化からついに「崩御」、 その騒ぎにただならぬ感じ…

『エスクァイア 日本版』11月号

最新号の『エスクァイア』の特集は「ゆえに、カメラを愛す。」。 即買いです。 先日買ったRICOH GR DIGITAL IIのおかげで、カメラにどっぷり。 Esquire (エスクァイア) 日本版 2008年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: エスクァイア マガジン ジャパン発売日: …

「ニホン語で歌おう!」

『BRUTUS』の最新号(9/1号)は表紙がPerfumeで、特集は「ニホン語で歌おう!」。 かなり個人的な関心と合致するので即買いしました。 たぶん後ほどヌキガキします。 連載「人間関係」、今号は麻生久美子と麻生太郎。 関連エントリ: 「『言葉にならない』で…

『坂本龍一の音楽』

今日の日経の一面記事下にも広告が出ていましたが、 先日書店で目にしたこれ、かなり欲しいです。坂本龍一の音楽作者: 山下邦彦出版社/メーカー: 東京書籍発売日: 2008/07/17メディア: 大型本購入: 3人 クリック: 28回この商品を含むブログ (12件) を見る こ…

「正しい行動をなすにはコンテクストを理解せよ」

前にも述べたが、ここで必要なのはシステムズ・アプローチだ。誰が競争相手で何をしているのかだけではなく、業界全体がどう競争し、また、どう協力し合って発展しているのかを理解することだ。 複数の種がともに進化していくという共進化の概念を用いると、…

『BONES』

今日の帰りがけに立ち寄った書店で平積みになっていたのを見て興味津津。BONES ― 動物の骨格と機能美作者: 湯沢英治,東野晃典,遠藤秀紀出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/06/23メディア: ハードカバー購入: 4人 クリック: 98回この商品を含むブログ (16…

選挙演説会のPDCA(『絶対の宣伝』)

(註:1930年9月の総選挙において)二千三百名余の党弁士が各地へ飛びまわった。党の弁士は、演説後、つぎのようなアンケートに答える義務があったことを、プリダムは伝えている。 集会の準備はどうだったか。 聴衆はどのように集められたか――ポスターによっ…

スローガン/演説(『絶対の宣伝』)

読んでいるうちに、2005年の「郵政解散」後の総選挙のことを思い出しました。 ヒットラーは、『わが闘争』の中で、こんな風に言っている。 宣伝は、語るべき思想を少数にとどめて、それをうまずたゆまず繰返すことが必要である。大衆は、何百ぺんとなく繰返…

『絶対の宣伝』

以前から気になっていた本ですが、古本で買おうにも4巻揃いで3〜4万円するので、 中身を見てからと思い、会社でバイトしている学生に図書館で借りてきてもらいました。 草森紳一『絶対の宣伝』(1978〜79年、番町書房)はナチスのプロパガンダを扱った本。 …

博物館ラブ

コンビニの雑誌棚に刺さっていた『BRUTUS』の最新号の表紙に踊る特集タイトルに 一瞬にして惹きつけられて、反射的に即買い。特集は「博物館ラブ」。 「museum」という言葉やその概念の概説めいた記事や、全国各地の博物館、 とりわけ古くからありながらも、…

『nu』(vol.02)から

早速読み出した『nu』ですが、とてもおもしろい。 「80年代と90年代」の関係が「60年代と70年代」の関係に似ていると語るなど、 対談している二人が自分たちの世代意識について語っていておもしろいです。 そのなかからインターネットのもたらした変化につい…

『nu』

渋谷パルコの地下の本屋に行ったら、あのサブカル色たっぷりのフロアの、 さらに一際サブカルなエリアに音楽雑誌『nu』のバックナンバーがありました。 先月末に最新号(vol.03)が出たから、ということのようですが、 中身を見て、なぜか惹かれたvol.02(20…

『理性の限界』

先週、本多さんに薦められて購入した高橋昌一郎『理性の限界』をつい今まで読んでいました。 タイトルそのまま、人間の理性というか、 理知によってどこまで「真理」に至れるのかという難解な問題を、 あらゆる登場人物を平易な言葉で対話させることによって…