NHK「きょうの料理」が2人分ベースに。

先日、日経新聞の朝刊コラム「春秋」で見かけたのを忘れないようにヌキガキ。


NHKの長寿番組「きょうの料理」で使う食材の目安が4人分から2人分に変わるという。かの無頼の包丁人(引用者註:壇一雄)が聞けば仰天しそうだが、最近の国勢調査では一世帯の人数は平均2.6人にまで減っている。4人分では家庭の実情に合わないということらしい。台所と食卓のたたずまいをも揺らす少子化の波である。


日本経済新聞, 2009年2月20日 朝刊.

時事ドットコムの記事(リンク)によると、この変更は


1965年4月に5人分から4人分にして以来、44年ぶりの変更
で、背景として

  • 日本の1世帯の平均人数が2005年には2.6人となり、今後も3人以上の世帯は減少が続くと考えられる
  • 番組テキストのアンケートでも4人分より2人分を望む視聴者が多いこと

があったとのこと。


生活者の実態が変われば、それに応じていろいろと変わる。そんな一例。


この「春秋」欄、ここのところ「食」の話題が目立ちます。
それだけ「食」というものは生活と切っても切り離せないものだということなんでしょう。


今日の同欄の話題も「彼ごはん」と「弁当男子」について。


手軽に作れ、見た目もかわいい自炊料理の本が3冊で60万部のヒットとなったSHIORIこと岡田史織さん(24)も、今の日本ならではの人気者の一人だろう。「同年代のリアリティー」を大切にし、小さい台所、少ない器具、身近な材料で作れるメニューを友達言葉で解説する。(略)彼氏に作ってあげたい料理、というのが岡田さんの本の趣旨だ。しかし実際は男性の購入者も多い。朝晩は自炊し昼も自作弁当を大学や会社に持参。そんな「弁当男子」と呼ばれる若い男性が増えているからだ。

コラムのラストは


眉間に皺を寄せ「百年に一度」の大波だと右往左往する大人たちを尻目に、軽やかに不況を楽しみ、時に不況で名を売る。したたかでたくましい若者らが、頼もしくも見える。
と締めくくられますが、その通り、不況時には不況時の消費スタイルがある。
決してゼロではない。


Link:フードコーディネーターSHIORIブログ「作ってあげたい彼ごはん」