「Yahoo!ビデオキャスト」のサービス終了

ITmedia newsの記事より。


「Yahoo!ビデオキャスト」終了 投稿動画は削除
ヤフーは、動画投稿サイト「Yahoo!ビデオキャスト」を4月5日に終了する。2月16日からは動画のアップロードや、「Yahoo!ブログ」など他サービスへの貼り付けができなくなる。
サービス終了後、動画はすべて削除する。これまでにアップロードした動画を保存したい場合は、「ビデオ管理」ページでダウンロードできる。
サービス終了の告知ページでは、Yahoo!のパートナーサイトとして「ニコニコ動画」と「zoome」を紹介し、利用を勧めている。


ITmedia news, 2009年1月22日(リンク).


サービス開始の頃の記事を見てみると、


ついにヤフーも動画投稿サービス、「Yahoo!ビデオキャスト」ベータ版開始
ヤフーは4月12日、動画投稿サービス「Yahoo!ビデオキャスト」ベータ版を開始した。デジタルビデオカメラや携帯電話で撮影した動画を公開したり、公開されている動画を視聴することができる。
公開されている動画にはコメントや点数をつけることができるほか、気に入った動画をブックマークする「プレイリスト」機能を備える。また、動画を自分のブログやホームページに貼り付けることもできる。
(略)
なお、ヤフーは権利者から許諾を受けていない動画の投稿を禁止している。違法な動画はユーザーからの報告だけではなく、パトロールによるチェック・削除も行う。また、事前に登録した権利者からの削除依頼を電子メールなどの方法で受け付ける「知的財産権保護プログラム」も利用する。この方法はすでに「Yahoo!オークション」で実績をあげているという。
Yahoo!ビデオキャストは「Yahoo!ポッドキャスト」「Yahoo!動画」と連携しており、タブで各サービスの画面を切り替えられる。今後もヤフーの他サービスと連携していくという。


CNET Japan, 2007年4月12日(リンク).

とあって、すでにかなり独走状態にあったYouTubeを追撃するにあたって、
「知的財産の保護」を重視することで質を担保していたようですね。


しかし、

  • YouTubeが先に「動画視聴の場所」として確固たる地位を築いたこと
  • YouTubeも後から知財保護に関しても乗り出したことで、オフィシャルなコンテンツも集まり出したこと
  • そもそも首位プレイヤーのYouTubeですら単独で収益化できていないこと

などで撤退を決めたのでしょう。


Yahoo!というポータルメディアにはすでに人がいるのだから、
そこにアップトレンドな動画投稿サービスを導入すれば人は使うようになるだろう、
という判断から始めたサービスだと思うのですが、
今回の撤退は、そうした当初の目論見は違っていて、
インターネットユーザーがいかにメディアを自在に行き来し、使い分けているか、を
示したもののように思えます。


Link:Yahoo!ビデオキャスト終了のお知らせ

(追記)

誤リンクを修正いたしました。