ユーキャンの「シカクムービー」

今年のお正月は、
モバイルSNS「マージュ(marj.jp)」と細木数子の占いコンテンツのCMが目立っていました。


しかし、毎年お正月といえば必ず大量に出稿するユーキャン。
今年もGReeeenの新曲を使ったCMをたくさん目にしました。


当初、これを見たときはこの広告戦略は正しくないのでは…、と思っていたのですが、
次第に考えが変わってきました。


はじめ違和感を覚えたのは、

  • ユーキャンの強い「ペン字講座」など、個別の講座に(あまり)落としていない
  • GReeeenの楽曲が立ち過ぎている

という点からだったのですが、昨日になって「ペン字講座」のCMを見て納得。


正月に大量オンエアするCMタイプを、このWebムービーのティーザー篇にしたメリットは、


何と言っても正月はヒマ。テレビを見ている人だって、テレビが同じ顔ぶれの芸能人が、だいたい同じ内容のネタを繰り返していることに気づいている。テレビにも少し飽きてきた人たちに「GReeeen」のキャッチーな曲をフックに振り向かせて、そのうちのいくらかでもWebムービーを観にサイトへ訪れさせることができればもうけもん。そして、Webムービーだってヒマな時にしかなかなか見てもらえるもんでものない。

個別の講座ごとの訴求をすると、ユーキャンのCMのシャワー効果によって同業他社のサービスに流れることもある(他社もユーキャンのCM大量投下を当てにしている向きだってありうる)。個別の講座についてはあまり触れずに、Webムービーの告知に留めたことは、まずはユーキャンのサイトへと誘導しているわけだから、興味を持った人々が他社サービスに逃げていくのを防ぐことができる。
といったことになるかと思います。
最初にブランドの想起度が高まるようにしておいて、後から個別講座訴求。
生活者の行動についても考えられたプランのようにも思えます。


あとは、Webムービーがいかに観た人の意識を変えることができるかが重要。
菅野美穂の方はそこそこよかったけど、玉木宏のはちょっとつまらないかな、と思いました。


Link:ユーキャン「シカクムービー」