“Recessionista”

金融危機の渦の中心に位置するUSで、少しずつ消費スタイルに変化が見られるという記事が
今朝の日経に掲載されていました。


景気後退の影響が広がる米国社会で、倹約志向が高まりつつある。借金を重ねてモノを買い続けるという旧来のライフスタイルを見直し、カネをかけずとも、楽しく豊かに暮らす知恵に注目が集まっている。身の丈まで縮まってきた消費の現場を追った。
(略)
ホールさんは最近米国で増加する「リセッショニスタ」を代表する一人。「ファッショニスタ(ファッションに敏感な人)」と「リセッション(景気後退)」を組み合わせた造語で、「スタイルを失わずに不況を乗り切る人」という意味だ。
米商務省によると、10月の個人消費支出は7年ぶりの大幅な減少となった一方で、貯蓄率は1.4%上がった。中古品販売を手掛ける非営利団体グッドウィル・インダストリーズの同月の売り上げは前年比11%増。米国民の間で、倹約を心掛ける動きが広がっていることを裏付けた。
(略)
住宅バブルが膨らんだ数年前、普段から一着数1,000ドルもする服を身にまとい、大衆のあこがれの的だった「セレブ」は今、表舞台から姿を消しつつある。代わって(略)「安く豊かに生きる達人」が存在感を増している。米国人は借金をしてでも買い物を続ける「背伸び生活」に別れを告げて、等身大での幸せ探しを始めたようだ。


日本経済新聞, 2008年12月28日, 太字部は引用者による強調


USでも貯蓄率が上がり始めているというのが「変化の兆し」ですね。
もちろん「セレブへの憧れ」は無くならないと思いますが、
現実生活との乖離への意識は、今回の金融危機によって否応なく高まっています。