日本的なしなやかさ

中村勝己『世界経済史』を読んでいて、まだごくはじめの部分なんですが、
古代東洋世界に関する章の日本に関する記述を読みながら少し考えてしまいました。


律令制の実現には種々の困難な課題があった。それは、大化改新が旧来の族長権力を破壊しきれなかったことにある。


中村勝己『世界経済史』(講談社学術文庫版), p.54.


(略)孤立した島国地域的灌漑農耕社会の連合国家にあっては、社会関係がつぎつぎと構造的に止揚されることなく重畳的に堆積した(略)


同, pp.62-63.

日本っていう国は、状況をしなやかに受け止めることにすごくたけているんだけれど、
他方、それを抜本的に変えようとルールをつくっても、
すぐにそれを 形骸化させてしまう、ってことをくり返しくり返しやってきたのかもなあ、と。

世界経済史 (講談社学術文庫)

世界経済史 (講談社学術文庫)