草なぎ謝罪会見の「危機管理PR」

いわゆる「危機管理広報」が功を奏した例、となるんでしょうか。表には出てこなそうですけれど。


草なぎ謝罪会見、アンケートで92%が同情
SMAP草なぎ剛容疑者(34)=公然わいせつの現行犯で23日に逮捕=の謝罪会見から一夜明けた25日、サンケイスポーツでは緊急アンケートを実施。草なぎに同情的な回答が全体の92%を占めた。


MSN産経ニュース, 2009年4月26日.

実践危機管理広報

実践危機管理広報

(追記 2009年4月27日)

CNET Japanのコラム記事(リンク)がよくまとまっていました。
今回の事件に関するダメージコントロールの巧みさを下記のようにまとめています。

  1. 初動による延焼防止
    • 「公然わいせつ」という法律上軽めの罪状での手打ち(推測)
  2. 巧妙な記者会見
    1. 釈放後すぐに開催された記者会見
      • 日本においては、怒られた時にはすぐ謝る
      • 記者から草なぎ君がフルボッコにされなかったことで、「ああ草なぎ君は反省してるのね」という認識の形成に寄与している
    2. 草なぎ君自身の過失であり、以前から酒ぐせが悪かったこと
      • 「以前から酒ぐせが悪くて、とうとうやっちゃいました」という文脈を先んじて形成する
      • これまでの草なぎ君の善良な言動に免じて赦しを乞う
      • 「酒を飲むことが悪」という意識を出現させないということも重要(広告主対策。酒が悪いのではなく、草なぎ君が悪い、という論調に持ち込むことで、各方面にも配慮)
    3. 本人は反省しつつ復帰を強く望んでいること
      • 大したことのない罪で、草なぎ君も反省しており、これまでの草なぎ君に免じて赦してもらえれば、あとは復帰の意志を表明しておくことで、「じゃあいつ?」という次のステップに議論を持ち込める
    4. その上で世論に委ねること
      • 夏の改編期はもう間に合わないけど、秋くらいは大丈夫だろうから、ガッキーと一緒に出演した映画あたりは予定通り封切りされることを目論んでいるはず


Link:CNET Japan